1型糖尿病 の自己管理(カーボカウント・500ルール・1800ルール)の実際

1型糖尿病では、2型糖尿病 と違って  食事制限・間食の制限 必要なし!

 

その代わり、これから食べる食物中の炭水化物(g)をカウントして(カーボカウント

必要インスリン量を自分で計算して(by「500ルール」「1800ルール」打ってから食べる

* 炭水化物のみカウントする理由;3大栄養素のうち、脂質・蛋白質と違い、直ぐに吸収されて血糖値を上げるため。

 

まずは「カーボカウント」「500ルール」「1800ルール」 を学んで習得してもらう。

 

・カーボ = carbohydrate, 炭水化物。

・「500ルール」:これから食べる炭水化物量に対し、必要なインスリン単位数を計算する

 1単位のインスリンで打ち消せる炭水化物量(g) = 500 ÷ 1日の総インスリン単位数

・「1800ルール」:前回血糖値(4検)の高かった分を下げるのに必要なインスリン単位数を計算する

 1単位のインスリンで下がる血糖値(mg/dl) = 1800 ÷1日の総インスリン単位数

 

→  「500ルールで求めた単位数」+「1800ルールで求めた単位数」= 打つべきインスリン単位数

 

例題)

Aさんの場合

昨日のインスリンと血糖値

朝食前ノボラピッド(超速効型インスリン) 4単位  朝食前血糖値 112

昼食前ノボラピッド(超速効型インスリン) 5単位  昼食前血糖値 130

夕食前ノボラピッド(超速効型インスリン) 5単位  夕食前血糖値 155

眠前トレシーバ (持続インスリン)    6単位  眠前血糖値  125

 →1日の総インスリンは (4+5+5+6=) 20  単位

 

本日の朝食前血糖値205, これから食べる食事に含まれる炭水化物が75g だった場合、昼食前は何単位打てばいいか?

 

解答)

①「500ルール」でこれから食べる炭水化物量に対し必要なインスリン単位数を求める

・「500ルール」:1単位のインスリンで打ち消せる炭水化物量(g) = 500 ÷20 = 「25」

 

これから食べる炭水化物量 75g

 → 打ち消す為に必要なのは 75÷ 25 (500ルールより) = 3単位 

 

 ② 「1800ルール」でもともと高かった分の血糖値を補正

・「1800ルール」:1単位のインスリンで下がる血糖値(mg/dl) = 1800 ÷ 20 = 「90」

(この数を"インスリン効果値"という)

朝食前血糖値 205 mg/dl、朝食前の理想血糖値は<130なので、あと90くらいは下げていい。

→1単位補正に必要

 

故に、 3単位 + 1単位 =4単位

 

 

 

★参考:50 ルール

1カーボ=10g 炭水化物 (or欧米では15g) として食事 のカーボ数を表し、1カーボをうち消すのに必要なインスリン数(インスリン/カーボ比)をかけて必要インスリン数を求める方法。

 インスリン/カーボ比=(1日の総インスリン単位数)÷ 50

要は500ルールに「カーボ比」という概念を挟んで計算してる。私的には500ルールの方が分かりやすい気がする。

 

★理想血糖値

血糖値は、通常4検

・朝食前 (眠前 持続型インスリンが決める)    <130 が理想

・昼食前 (朝食前 超速効型インスリンが決める)  

・夕食前 (昼食前 超速効型インスリンが決める)

・眠前  (夕食前 超速効型インスリンが決める)