アナフィラキシーとアドレナリン

救急をまわった後だと、「アドレナリン(一般名)」「ボスミン(商品名)」といえば、2次救命措置(ALS: advanced life support)で、1A(アンプル)=1mg を(3-)5分毎に静注するというイメージが強い。

しかし、一般市民にとってのアドレナリンは、「エピペン」で最も浸透しているかもしれない。ピーナッツや蜂で有名なアナフィラキシーの時はエピペン(0.3mgアドレナリン入り)をパチッと筋注する。(この時の容量にはそれほどエビデンスが無いらしく、Uptodateでも、初期投与経路・量も議論が残るとなっている)

病院では、上記の後に、輸液(血圧低下・脱水に対して)、ステロイド(即効性に欠くが下記二相性反応を防ぐ効果あり)、抗ヒスタミン剤(皮膚症状にも有効) を使う。

 

◎ 二相性反応 に注意

治療改善後ふたたびアナフィラキシー症状が出ること。おおむね8時間以内(最長報告72時間)に起こる。

コレが有るので、アナフィラキシーで入院した患者さんは、状態が落ち着いても、1晩はモニター装着の上で入院して様子を見させてもらうと良い。

 

◎ 初歩的だけど、ノルアドレナリンと間違えないで!!

ナフィラキシー、ドレナリン

(cf. アドレナリン:α作用≒β作用、ノルアドレナリン:α作用>>β作用)

・アドレナリン:アナフィラキシーCPA

ノルアドレナリン敗血症、神経原性ショック